遺伝子組換え(GM)について(森永製菓工場見学)

2012年11月8日

コーデックス・アジア部会の参加者のために、森永製菓鶴見工場見学ツアーが行われ、

約60名の政府、国際組織代表が参加しました。

http://www.morinaga.co.jp/soudan/factory/index.php

初めに会社案内、ハイチュー、Dars、マリーなど主な製品の製造方法のDVDの上映が行われた後、

ハイチュー・ビスケット工場、チョコレート工場の見学、Q&Aが行われました。

工場見学ではパッキングや製造の様子が見れ、

発売前の新しいフレーバー(チーズケーキ味)の「小枝」の試食などもありました。

 

Q&Aの時間に2つ質問してきました。おおよそ、以下のようなものでした。

他の参加者もいるので、私は英語で質問、通訳が入り、森永製菓は日本語で回答だったため、

やや伝わらないところもあったようです。

国際規格の「チョコレート」と日本の規格の「チョコレート」は、植物油の含有量などの違いがあり、

カカオバターが少なく植物油が多い国際規格上はチョコレートと呼べないものが

日本では「準チョコレート」として販売されていますが、森永製菓にも「準チョコレート」がありますか?

あります。チョコボールなどで準チョコレートがあります。

Q

御社の製品で遺伝子組換え原料を使っていたら、どの原材料が特定してもらえますか?

表示はされていますか。

「おっとっと」、「小枝」などで遺伝子組換え原料が使われていると聞いたことがありますが、

どの原材料に使われているのでしょうか。

A

基本的に表示義務のある原材料に遺伝子組換え原料は使っていません。

Q

油、レシチンなどに遺伝子組換え原料があるのでは?

私どもでコントロールできない原材料に遺伝子組換え原料が含まれていることはあるかと思います。

 

 

数カ国の代表から、大変重要な質問だったとの声をいただきました。

遺伝子組換え原料は使用していることが、各国政府代表にもきちんと伝わりました。

 

<解説>

日本の遺伝子組換え食品の表示は、

・原材料の上位3品目のみについて表示、

・上位3品目であっても全体の5%以下であれば表示の義務対象外

・醤油や食用油などDNやタンパク質の検出のしにくいものは表示対象外

であるため、多くの食品が、遺伝子組換え原料を使っていても、表示されません。

菓子原料だと、植物油、レシチン(大豆由来)、コーンなどが遺伝子組換え原料の可能性が高いと言えます。

 

朝倉創氏の記事によると、

http://www.mynewsjapan.com/reports/1158

(一部会員のみに公開)

森永製菓では「おっとっと」「ポテロング」「小枝」に遺伝子組換え原料が使われているとのことです。

 

遺伝子組換えの安全性についてはまだわからないことが多く、

消費者が選択できるよう、より広範囲に表示がされることが望まれます。

EUでは、全ての遺伝子組換え原料に表示義務があります。