コーデックス(FAO/WHO合同国際食品規格委員会)第19回アジア地域調整部会2014/11/3-7

コーデックス(FAO/WHO合同国際食品規格委員会)第19回アジア地域調整部会が

2014年11月3日から7日に東京で開催され、

IACFO(食品国際消費者機構)代表として参加しました。

 

アジア22カ国、4つのアジア地域外の国、6組織(NGOと国際機関)が

集まり話し合いを行いました。

今年の7月のコーデックス総会で、農水省の辻山弥生さんが、副議長に立候補し、選出されました。

これに伴い、日本政府はこのアジア部会の地域調整国(議長国)を降り、タイとの共同開催となりました。

主な議題について報告します。

 

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<非発酵大豆製品の規格(豆乳 豆腐など)>→合意 来年7月の総会にかけられ採択されると、規格となる。

豆乳をsoy milkとすると、milk=牛乳と考える国からの反対が起きるため、豆乳はsoybean based beverages 大豆ベース飲料となった。

 

豆腐の添加物に関して、インドネシアが保存・着色目的でターメリックを使用することを規格に入れてほしいとしたが、

これは、他国では認められていないため却下された。

 

規格は今回の話し合いで合意され、ステップ8として、来年7月の総会にかけられ採択されると、規格となる。

 

<海苔の規格>→次回(2年後の部会)以降継続

海苔については、前回部会の後、韓国が議長となり電子的作業部会を行ってきた。

今回も話し合いが行われたが、タイトル、製品のタイプ等でなかなか合意に至らず、今後も作業部会を行い、話し合いを継続することとなった。

<納豆>→次回(2年後の部会)以降継続
 
日本政府から納豆の規格が提案された。
 
発酵大豆製品は味噌が既に規格となっているため、これと統合することが可能か、納豆と類似した食品が他国にあるかどうかなどを含め、
 
次回会合でプロジェクト書類を提出することになった。

<食用コオロギの規格>→規格作成を当面中止

ラオスが中心になって規格作成の準備をしていたが、関心国が少なく、生産・消費の実態などを示すデータが不足していることから、

規格作成を当面中止することとした。

 

FAOは食用コオロギに関して、タイのマヒドール大学の協力を得て、調査を行った。90農家、10流通業者が対象となった。

この調査で、食用コオロギの生産に関して、衛生状況や飼育環境には問題が認められ、流通に関しても温度管理や包装に関して問題があった。

食品の安全性に関する技術的な知識への不足が認められた。

 

また、FAOからは食用昆虫に関しては、報告書が出されている。http://www.fao.org/docrep/018/i3253e/i3253e.pdf

 
 

<マッコリの規格> 

韓国政府から提案されたが、規格作成をすすめることに十分な合意が得られなかった。

特にWHOから、アルコールの有害な使用に関するWHO決議を考慮すること、これまでコーデックスではワイン、ビールなども含めアルコール類の

規格は作成されていないことが強調された。マッコリの規格を作成するとなると、その他のアルコール類の規格作成を望む声が高くなることが予測される。

韓国政府は、マッコリ規格作成についてのさらなる正当性を示す情報、データが準備でき次第、新たに、提出したいとした。

 

<サンゲタンの規格> →規格作成を中止

韓国政府から提案されたが、規格作成をすすめることに十分な合意が得られなかった。

大変多くの材料の入った加工食品であること、このような特定の食品についての規格を作るべきでないとの声があり、規格作成を中止することとした。

 

 

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次回の地域調整国はインドとなり、

次回は2016年にインドで開催される予定。

 

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その他 印象的に残ったこと

日本政府の和食アピール

11月5日には、東京プリンスホテルにて、農水省主催のWASHOKU(和食)レセプションが行われた。

日本政府が、規格作成提案をした、納豆をはじめ、日本酒、だしまき卵、さしみ、こんにゃく、あわび、しゃぶしゃぶ、アンコウ鍋、かすべの煮付け、

ちらし寿司、天ぷら、きりたんぽ鍋、牛タン塩焼き、茶碗蒸し、ふぐからあげ、などが出され、

世界遺産となった和食と、日本の食品の安全性がアピールされた。



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